
薬局で歯磨き粉を買おうとして、棚の前で少し立ち止まりました。
50種類くらい並んでいるのに、「これがいい」と思えるパッケージが、ほとんどないことに気づいたからです。
よく考えてみると、これは少し不思議です。
シャンプーやボディケア用品なら、1,000円前後でもデザインが洗練されたものがたくさんあります。たとえばエイトザタラソのように、機能だけでなく「使う気分」まで含めて設計されている商品は、もう当たり前になっています。
それなのに、歯磨き粉や歯ブラシの棚だけ、空気が違う。
急にメディカルで、無難で、ときめきがない。
たまに「可愛いかも」と思うものは、だいたい子ども用です。
実際に買ったこともありますが、味が甘すぎたり、フレーバーが独特だったりして、大人が毎日使うには少し違和感が残ります。
私が欲しいのは、中身はいつも通りで、見た目だけがちゃんと可愛いものなのに、それがなかなか見つかりません。
目に入ったのは、完全に“美容文脈”の歯磨き粉
そんな中で目に入ってきたのが、ユーシモールの歯磨き粉でした。
私が行った薬局には、オリジナル版と、クロミが描かれたコラボ版の2種類が並んでいて、どちらも思わず足を止めてしまう存在感。
ラメ感のあるパープルの箱に、少しクセのあるフォント。
横ではクロミちゃんが歯を見せて、いたずらっぽく笑っています。
完全に、コスメやスキンケアと同じ文脈のパッケージです。
さらに感心したのが、箱の側面でした。
歯の白さを1から15まで段階で示した、セルフチェック用のカラーチャートが載っているのです。
「可愛いだけで終わらせない」という姿勢が、ここではっきり伝わってきました。

毎日使うものだから、気分が上がるほうがいい
私は以前、美容系のパッケージングに関わる仕事をしていました。
だからこそ思うのですが、歯や歯のケアは、本来かなり美容寄りの分野なのに、なぜかパッケージだけがずっと医療の顔をしているように感じます。
しかも、この価格帯の商品であれば、中身の処方に劇的な差があるわけではありません。
そうなると、「毎日使うものこそ、気分が上がるかどうか」は、思っている以上に大事です。
ユーシモールの歯磨き粉は、1本1,300円前後。
300円の歯磨き粉と比べると高く感じますが、都内でランチを一食食べれば、それくらいはすぐにかかってしまいます。
そう考えると、ランチ一回分を、毎日使う歯磨き粉に使うのも悪くない選択だと思えました。
実際に使ってみて驚いたのは、その色です。
薄い紫ではなく、かなりしっかりした、いわゆる“毒々しいパープル”。
ブリーチ後に使うパープルシャンプーを思い出しました。
黄みを抑えるために紫を使い、白く見せるという発想は、きっと同じなのでしょう。
箱から出しても、チューブにはクロミちゃんがいて、朝も夜も、歯を磨くたびに少し気分が上がります。
それだけで、この歯磨き粉を選んだ理由としては、もう十分だと感じています。

