「反応性低血糖」の食べ方
グルテンフリーの生活を始めてから、食べられるもの・避けるものの判断にはかなり慣れてきました。外食で何を選ぶか、家で何を常備するか、コンビニやデパ地下でどこを見ればいいかも、以前ほど迷わなくなっています。
ただ、最近もう一つ、かなり真剣に考えるようになったことがあります。それが「反応性低血糖」の食事です。グルテンフリーは小麦を避ける食べ方ですが、反応性低血糖では「血糖値を急激に上げすぎない食べ方」を考える必要があります。これが、思った以上に難しいのです。
なぜなら、グルテンフリー食品の多くは、米粉、白米、じゃがいも、とうもろこし、タピオカ粉など、血糖値が上がりやすい炭水化物を使っていることが多いからです。小麦を避ければ体が楽になる。でも、米粉パンや白米を何も考えずに食べると、今度は血糖値の乱高下でぼーっとする。この二つを同時に考える必要が出てきました。
反応性低血糖とは何か。私の場合は「食後に下がりすぎる」タイプでした
一般的に、糖尿病ではインスリンの働きが悪くなったり、インスリンの量が足りなかったりして、血糖値が高くなりやすいと説明されます。インスリンは、食事によって上がった血糖値を下げるために、すい臓から出るホルモンです。
私の場合は、その逆に近い問題がありました。食後に血糖値が上がったあと、インスリンが効きすぎるような形になり、血糖値が下がりすぎてしまう。これが、私が診断された反応性低血糖です。
きっかけがあり、糖尿病内科で血糖値の検査を受けました。ブドウ糖の入ったかなり甘い飲み物を飲み、その後3時間ほどかけて血糖値の上がり下がりを調べる検査です。私の場合、食後にいったん血糖値が上がったあと、2時間後くらいに60mg/dL台まで下がることがわかりました。
血糖値がそこまで下がると、私の場合はかなり生活に影響が出ます。頭がぼーっとする。だるい。眠い。自分では普通に歩いているつもりなのに、実際にはかなりゆっくり歩いている。昼食後に眠くなる程度ならよくある話ですが、仕事が進まない、活動できない、予定がこなせないとなると、これはもう「気合い」の問題ではありません。
低血糖対策は「糖質を抜く」ではなく「上げすぎない食べ方」だと思った
反応性低血糖と聞くと、最初は「血糖値が下がるなら、糖を取ればいいのでは」と思うかもしれません。もちろん、実際に低血糖症状が出ているときには、医師の指示に従って速やかに対処する必要があります。
ただ、日常の食事で大切なのは、血糖値を急激に上げすぎないことだと感じています。急に上がると、その後に下がりすぎる。だから、私にとっては「甘いものを食べない」だけでは不十分で、「白米や米粉パンをどう食べるか」まで考える必要がありました。
ここで難しいのが、グルテンフリーとの両立です。小麦を避けるために米粉パンを選ぶ。でも、米粉パンだけを空腹時に食べると、血糖値が上がりやすい。白米はグルテンフリーですが、食べ方によっては食後の眠気やだるさにつながることがあります。つまり、グルテンフリーだから安心、ではなく、グルテンフリーの中でも血糖値が安定しやすい食べ方を探す必要がありました。
私が意識している食べ順:野菜、たんぱく質、最後にご飯
最近、私が一番意識しているのは食べる順番です。基本は、まず野菜や汁物から食べる。次に魚、肉、卵、大豆製品などのたんぱく質を食べる。そして、白米などの炭水化物は最後のほうに回す、という食べ方です。


これは「ご飯を食べない」という意味ではありません。私は炭水化物を完全に抜く食事は、今の自分には合わないと思っています。むしろ、ご飯は食べます。ただし、最初からご飯を大きく食べ進めるのではなく、食事全体の中でご飯の比率を後ろにずらすようにしています。
たとえば定食が運ばれてきたら、まず味噌汁を少し飲み、味噌汁の中の野菜や海藻を食べます。そのあと、魚や肉などのメインを食べます。ご飯もまったく食べないわけではありませんが、最初は一口か二口くらいにして、主役にしないようにします。
食事の前半は、感覚としては「おかず8:ご飯2」くらいです。メインや副菜を食べ進めながら、少しずつご飯も食べます。そして最後のほうになると、自然にご飯の比率が少し上がります。最終的にはご飯も食べるけれど、最初に白米だけをどんどん入れない。これだけでも、食後の体の重さが違うように感じています。



日本の定食は、反応性低血糖の食事にかなり向いている
反応性低血糖の食事を考えるようになってから、日本の定食はとても優秀だと感じるようになりました。ご飯、味噌汁、主菜、副菜が一つのセットになっているので、食べる順番を工夫しやすいのです。
丼ものや麺類だけの食事だと、どうしても炭水化物が中心になります。もちろん食べてはいけないわけではありませんが、空腹時に白米や麺を一気に食べると、私の場合はその後がつらくなりやすいです。一方で、焼き魚定食、しょうが焼き定食、鶏の照り焼き定食、刺身定食のような形だと、野菜、たんぱく質、ご飯の順番を自分で調整できます。
外食で定食を選ぶときは、私は次のようなポイントを見ています。
- 味噌汁や小鉢がついているか
- 主菜に魚、肉、卵、大豆製品などのたんぱく質があるか
- ご飯の量を少なめにできるか
- 丼ものより、主菜とご飯が分かれている形か
- 甘いタレだけでご飯を進ませるメニューではないか
特に、主菜とご飯が分かれていることは大事です。丼ものだと、どうしてもご飯と具を一緒に食べることになります。でも定食なら、自分で順番を作れます。これは反応性低血糖の食事ではかなり大きな違いだと思います。


グルテンフリーと反応性低血糖を両立するために、気をつけていること
グルテンフリーと反応性低血糖を同時に考えると、食事はかなり複雑になります。グルテンフリーのためには小麦を避けたい。でも、血糖値のためには米粉や白米を食べすぎたくない。さらに、外食では調味料や衣、ソースに小麦が入っていることもあります。
その中で、今の私が意識しているのは「主食をゼロにする」のではなく、「主食を単体で食べない」ことです。米粉パンを食べるなら、卵、チーズが大丈夫な人ならチーズ、ツナ、鶏肉、豆腐、サラダなどを組み合わせる。白米を食べるなら、味噌汁、魚、肉、野菜と一緒に食べる。おにぎりだけで済ませるより、ゆで卵や味噌汁、サラダチキンなどを足す。
また、グルテンフリー食品だからといって、米粉クッキーや米粉パンを「体に良いもの」として食べすぎないようにもしています。小麦を使っていないことと、血糖値が安定しやすいことは別です。米粉のお菓子はありがたい存在ですが、私にとっては「安全なおやつ」ではあっても、「無制限に食べていいもの」ではありません。


私の現実的なルール:完璧より、動ける午後を増やす
食事療法というと、どうしても完璧にやらなければいけないような気持ちになります。でも、私はグルテンフリーだけでも十分に制限があるので、反応性低血糖まで完璧にやろうとすると、食事そのものがストレスになってしまいます。
だから今は、「午後に動ける食べ方」を目標にしています。昼食後に強烈に眠くならない。頭がぼーっとしない。仕事や家事を続けられる。外出先で急にだるくならない。そのために、できる範囲で食べ順を変え、定食を選び、主食を単体で食べないようにしています。
私にとって反応性低血糖の食事は、ダイエットではありません。体を小さくするための食事でもありません。血糖値の乱高下で日常生活が止まらないようにするための、かなり実用的な工夫です。
まとめ:グルテンフリーの次に見えてきた、血糖値との付き合い方
グルテンフリーに慣れてきた今、私はもう一段階、自分の体に合う食べ方を探しているところです。小麦を避けるだけでは足りない。白米や米粉をどう食べるか、食べる順番をどうするか、外食で何を選ぶか。そういう細かい工夫が、午後の体調にかなり影響するように感じています。
今のところ、私にとって一番取り入れやすいのは、日本の定食をうまく使うことです。味噌汁から始める。野菜や海藻を食べる。魚や肉などのたんぱく質を先に食べる。ご飯は最後のほうにゆっくり食べる。これなら、特別なメニューを作らなくても、外食でも家でも続けやすいです。
反応性低血糖は、見た目にはわかりにくい不調です。眠いだけ、だるいだけ、集中力がないだけ、と思われがちです。でも、血糖値が下がりすぎているなら、それは気合いで解決する問題ではありません。私もまだ試行錯誤中ですが、まずは「食べない」ではなく、「血糖値が急に動きすぎないように食べる」ことを大事にしていきたいと思っています。
※この記事は、私自身の体験と、医療機関などの公開情報をもとにした個人の記録です。低血糖の症状がある場合や、血糖値が大きく下がる場合は、自己判断せず、糖尿病内科・内分泌内科などで相談してください。

